写真で解説する発車標/編集中 のバックアップ(No.1)


「ATOS連動」とは? ATOSとは一体何なのか 従来型CTC・PRCが持っていた課題を解決し、超高密度な東京圏において適用するために開発した運行管理システムが東京圏輸送管理システム:ATOS(アトス:Autonomous Decentralized Transport Operation ControlSystem)です。 そもそも、CTC・PRCとは何なのか、超簡略的な画像を作ってみました。 (参考文献:http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_5/12-20.pdf

非システム化(駅てこ扱い)

信号機・ポイントなどは、駅ごとの信号扱い所の係員が手動で操作します。 係員の注意力と電話連絡で列車の運行を行います。

CTC(列車集中制御)

信号機・ポイントなどを、遠隔で指令員が操作します。 全体を把握して列車を運行できますが、係員の注意力が必要なのには変わりません。

PRC(自動進路制御装置)

信号機・ポイントなどを、ダイヤデータを基にコンピューターが自動で制御します。 ダイヤが乱れなければ、基本的に自動で列車の進路を構成できます。

ATOS(東京圏輸送管理システム)

東京圏という、超高密度なエリアを、一元でコンピューター管理してしまうシステムです。 “一元で管理”することで起こるリスクとして考えられるのが、システムの一部分が故障してシステムダウンすることです。ATOSでは、自律分散システムを採用し、中央装置との通信が途絶えても駅単独のPRCとして稼働させることができるというのが特徴です。

輸送管理システムと旅客案内 当サイトで扱っている「ATOS連動発車標」は、ATOSの付加的な機能である“旅客案内”の1つです。 LED発車標は、ATOSの導入されていない駅でも旅客案内として使われています。 輸送管理システムとLEDによる旅客案内の関係性を見てきましょう。

LED発車標がシステムに連動しない場合 通常時は発車時刻になったら列車が繰り上がり、ダイヤ乱れ時には駅社員の入力操作によって繰り上がりを遅らせたり、順序変更、運休(列車を削除)、最悪の場合は発車標そのもの非表示にする場合もあります。 発車標と信号が繋がっていないので、列車の接近を知らせることもできません。 CTCの路線もダイヤを持っていないので、旅客案内としては非システム駅と同様です。

LED発車標がシステムに連動している場合 PRCやATOSがこれに該当します。但し、PRCも性能によって様々で、上に書いた「信号機・ポイントなどを、ダイヤデータを基にコンピューターが自動で制御」だけを行うものもあれば、ダイヤや在線データを基に旅客案内を行うものもあります。また、路線としてPRCを導入していなくても、駅の電子連動装置にPRC同様のダイヤを持つつ「駅PRC」もあります。 この場合、列車の順序が変更になったり、運休になった場合、路線全体でダイヤを共有しているため、リアルタイムに情報が反映されます。

ATOSの旅客案内


設置場所 設置される場所に応じて、表示動作の設定が異なります。

ホーム設置表示(接近表示する設定) そのホームから発車する列車を順番に表示。1台で1つの番線しか表示しない。 列車(電車)接近時には「列車(電車)がまいります(通過します)」を表示

コンコース設置表示(接近表示しない設定) さまざまな条件でソートされた列車を表示します。番線が混合になるため、特定のホームの接近を表示することはありません。

番線ごとの発車標(条件例:1・2番線を表示) 階段上などに設置するケースでよく見られます。

路線・方面ごとの発車標(条件例:○○線上り列車を表示) 改札上などに設置するケースでよく見られます。

種別や列車名ごとの発車標(条件例:特急成田エクスプレスのみを表示) 特定の種別や列車だけをピックアップして表示する発車標です。 規模の大きい駅、複雑な輸送体系の駅で見られます。

段数ごとに内容を固定した発車標(条件例:1段目に内回り、2段目に外回りを表示) 本来なら2台の発車標を設置すれば良いところ、スペースやコストの都合で1台の発車標で済ませているケースがあります。比較的中規模の駅で見られます。 ついつい1段目に目が行きがちなので、慣れるまで時間がかかるかもしれません。 スクロールを設定してしまうと、2段目が消えてしまうので、その点が考慮されていない発車標は使いものになりません。

目黒駅では、1段目を 大月駅では、1段目を 川越駅では、1段目を 横浜駅では、1・2段目に新宿方面、3段目に大船方面を表示する発車標があります。

戸塚駅では、

先着案内 特殊な事例 ホームに“コンコース設置表示”、コンコースに“ホーム設置表示”している例 石岡駅では2・3番線用のホーム発車標が1台で共用しているためホーム設置表示の条件から外れる。接近表示(列車がまいります)は表示されない。 宇都宮駅ではコンコースに番線ごとに発車標があり、ホーム設置表示の設定がしてある。コンコースで接近表示(列車がまいります)が点滅する。 1つの線路に2つのホームがある例 川越駅では、3・4番線が1本の線路に対して両側ホームのある構造で、どちらのホームにも発車標が設置されている。 列車は乗車側ホームに表示され、降車側ホームは無表示の段になる。接近は両側とも表示される。

【補足】1つの筐体で1台の発車標とは限らない。パネルが1枚なら1台の発車標とは限らない。 交互表示で見分けよう。

八王子駅では、1・2段目に横浜線、3段目に八高線を表示する発車標があります。 交互表示をよく見ると、1・2段目と3段目で別扱いになっています。 3段目のみATOS非連動という、非常に珍しい発車標です。

サイズ 「桁」「段」とは 最小桁数は8桁…「列車がまいります」が表示できることが条件 最大桁数は6段27桁(上野駅中央改札)

外装 標準タイプ(新陽社製) 小さいタイプ(新陽社製) 複合タイプ 日本信号製 古いタイプ 四角いタイプ 低いタイプ(天井の低い駅向け) PDPタイプ 液晶タイプ

基本表示 日英の交互表示 日本語は12秒、英語は6秒 1つの言語に2面の表示も可能で、日本語6秒・6秒、英語3秒・3秒 分割(2つの行先に分かれる)・併合(始発駅の異なる2つの列車を連結)列車の場合は特殊な交互表示になる。 駅によっては、英語表示をスキップしている 割当 表示項目ごとにパーツがあり、桁数が決まっている。 路線名 2〜4桁 (埼京線) 種別 1〜3桁 (快速) 列車名 3〜7桁 (あずさ) 時刻 2〜4桁 (12:34) 行先 3〜6桁 (東 京) のりば 1桁 (13) ドア数 2〜3桁 (4ドア) 両数 2桁 (10両) 遅れ 3〜4桁 (遅れ 5分) 始発 1〜3桁 (始発) 順序 2〜3桁 (先発) 発車標ごとに設定された、パーツの表示順と桁数を「割当」と呼んでいる。 接近表示 列車と電車 停車と通過

文字色 3色LEDの場合「赤」「橙」「緑」、さらに反転色もある。 色は駅の設定でパーツごとに変えることができる。 表示項目・パーツごとにデフォルトの文字色がある。 路線名 橙・ 種別 緑(普通・各駅停車・回送)

		橙(快速・通勤快速・特別快速・中央特快・青梅特快・通勤特快・ライナー)
		赤(急行・特急・L特急・寝台急行・寝台特急・団体・臨時)

列車名 赤 時刻 緑 行先 橙 のりば 橙 ドア数 緑(4ドア)、橙(3ドア)、赤(2ドア) 両数 緑 遅れ 赤 始発 橙 順序 赤(先発)、橙(次発)

ドットとフォント、図形と手入力 16ドットと24ドットの2種類 内蔵フォント(16ドット) 導入当初からのフォント 新フォント(明朝) 蘇我駅のフォント 図形(画素) 内蔵フォントとの違い スクロールに流れる図形 手入力 臨時列車等で見られる手入力表示(ベタ打ち) ドットを手入力している図形表示

スクロール 出発予告表示 途中通過駅の案内

途中停車駅の案内 12駅以上 「この列車は、途中■■■■、(中略)、■■■■に停車致します。」 12駅以下 「この列車は、途中■■■■、(中略)、■■■■の順に停車致します。」

編成の案内 「この列車は■両編成で、前から●号車、●号車の順になっています。」

分割併合の案内 「この列車の前寄り【■両】は■■■■止まりとなります。」 「この列車の後寄り【■両】は当駅止まりとなります。」 「この列車は、当駅で【種別2】【列車名5】【号数2】と連結を行います。 「この列車は、途中■■■■で前より【■両】■■■■行き、後寄り【■両】■■■■行きに切離し致します。」 「この列車の前より●号車から●号車は■■■■行き、後寄り●号車から●号車は■■■■行きです。途中■■■■で切離し致します。」

組成の案内(指定席・グリーン車・自由席) 「グリーン車は●号車・●号車、自由席は●号車〜●号車です。(この列車は、全車自由席です。)(この列車は、全車指定席です。)」

行先別最終の案内 「この列車は、□□行きの最終列車です。」

通過待合せの案内

先発番線案内 「今度の【路線名2】■■■■方面は、■番線の■■■■行きの列車が先に発車します。」

次発車案内(通過表示時) 「次の発車は■■■発です。」

在線位置表示 「この列車は、■■■■駅を出ました。」(3回繰り返し)

到着表示 「次は■■■■に停車致します。」

乱れ時表示 延発の案内 「この列車は当駅で少々停車致します。」

待合せの案内

順序保留列車の案内 「この列車は、ただいま運転を見合わせております。」

到着遅延の案内 「■番線■■■発【種別2】【列車名5】【号数2】は、ただいま約□□分遅れになっております。」 「■番線■■■発普通列車は、大幅に遅れております。」

遅れ表示 遅延時の時刻隠し 駅ごとに隠す時間は違う 遅れ時間の表示 「遅れ5分」は6分〜10分の遅れ 先発・後発の表示 運用変更によるデータ欠落 JR東日本アイステイションズ(旧 時刻表情報サービス)による運行情報テロップ


在線表示(グラフィック表示)

フルカラー発車標・マルチカラー発車標・ディスプレイ発車標